ここ最近の状況からずっと懸念してたけど、どうしても踏ん切りがつかない5月のイベント。
いや、この状況でまだ地方から都内に出向く気か!とは自分でも思うが、延期を要請された際に赤ブーさんが必死にもぎ取った延期日程を考えると、参加辞退は申し訳ない気持ちでいっぱいになるのだ。
もちろん、そんなことを行っている場合ではないぐらい、状況は悪化する一方で、3月の段階ではぼんやりと5月には終息しているだろうと呑気に構えていた。
むしろここまで長びくことを予想できていた人は少ないのかもしれない。
これは、どうか我々の楽しみの場が戻ってくるようにという希望的観測にすぎなかったのかもしれない。
現に延期日程が決まった直後には、会場近くのホテルは満室になっていた。
みんな、次こそは、2か月後ならばと、願う気持ちで予約を入れたのだろうか。私もすぐさまホテルの予約を入れ、5月に新刊は無理だがコピー本くらいならと考えていた。
奪われた「楽しみ」を取り返したかった。
そんな私たちの希望とは裏腹に、状況はどんどん悪化していった。
オリンピックもコミケも延期や中止になり、東京ロックダウン。
もはや都内に足を踏み入れることすら困難な現状に陥った。
前途した通り、この段階でもまだサークルチケットを返送できないのは、赤ブーさんへの思いという私的感情によるもので、それはただの我儘にすぎない。
万が一罹患して地元に戻った際の危険性。病床数の少ない田舎で感染させる恐ろしさ。これらと天秤にかけるだけには、到底値しない。
しかし、現在、文化そのものが不安定な状況にある中で、二次創作に関わっている立場として、何かできないか。と、模索してしまうのも、正直な話だ。
命の危険と天秤にかけてしまうくらい、私にとって二次創作を含む文化は、とても大切なものなのだ。
かといって、私には「物語をつくりたい」という情熱ぐらいしか持ち合わせていない。
できることと言えば、これからも創作を続け、本を出すことくらいだ。
イベントが開催されなければ、本を手に取ってもらえる機会は格段に減るだろう。
それでも印刷所にお金を払い、本を作り、誰かの手に渡り、私の書いた物語を読んでもらいたい。
こんな状況でも私は書きたい情熱だけはまだ消えていない。
幸いなことに、原稿は自宅にいてもできる。通販は人混みに出向かなくても手にしてもらえる。
私の支援は、書き続けることしかできない。
それでもその情熱が、落ち着いた頃にイベントを再開できるわずかな可能性の一部になるのなら。書き手として、書く手を止めることはしたくないし、できない。
だってどうしても頭の中に物語が浮かんでしまうのだから。
書いて、作り続ける。
それが、私の長い長い夜の中の灯火なのだ。いつ訪れるかわからない朝を待ちながら、朝日が昇ったその時まで筆を握っていられたらと思う。
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